看護師としてキャリアアップを考える場合、専門看護師や認定看護師といった資格の取得を目指す方法がある。専門看護師と認定看護師、どちらも日本看護協会が認定する資格だ。
専門看護師は、がん看護や老人看護といった11の分野の専門家として他の職種に対し、指導や相談、技術の実践などを行うことができる。専門看護師になるためには、実務経験が5年以上かつ、そのうち3年以上認定看護の分野で実務経験を積む必要がある。また、看護系大学院を修了し、所定の単位を取得しなくてはならない。
認定看護師は、緩和ケアや訪問看護といった21の分野において専門的な知識を所有していることを証明する資格だ。専門看護と同様に、多職種への指導や相談などを行うことが可能だ。資格を取得するためには、5年以上の実務経験かつ、そのうち3年以上の認定看護分野での実務経験が必要になる。
また、専門の教育機関において、6か月の研修を受けなくてはならない。
専門看護師も認定看護師もそれぞれで異なる分野の技術や知識を学べるため、自身の働く領域に合わせて資格の取得を検討するのが望ましいだろう。
特養や老健などの介護施設で働く場合は、利用者の介護に必要な資格や知識を身に付けることが大事だ。利用者の体位交換や移乗動作、苦痛を和らげるためのタッピングなどを学べる研修会や勉強会に参加したり、介護職との意見交換を交わしたりしてスキルアップしていく必要がある。
また、介護施設には様々な疾患を抱えた利用者が入居しているため、病気に対する幅広い知識が必要になる。